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シンギングボウルの歴史についてのお話し

シンギングボウルの歴史については、定説はありませんが、確認できる事実に基づいて推察をすると発祥は少なくとも 1300年以上前世紀のまだチベットに統一国家(吐蕃)という国が現れる前にまで遡ることができます。

 

当初は現在のようなヒーリング用の仏具としてでは無く鍋とかお椀のような食器として利用されていたようです。

 

 その後インドから仏教が伝わりチベットにおいてチベット仏教の確立と同じくして仏具として完成されて行く訳ですがそこで当時の密教の宇宙観と結びつくことによって合金に利用する金属の数も当時肉眼で見る事の出来たつの惑星になぞらえてメタルという概念が付加されて行ったと思われます。

 

 ただ不思議な事には仏教伝来以前の現存最古に近いボウルも銅を主軸とした数種の金属の合金ではありますが、同時期に中国・高句麗・新羅を経由して日本にも食器として技法が伝わっておりながらも、錫の含有比率を多くすると固くなり音が良くなるなどとの考え方も見られていたそうで、もしかすると仏教の影響を受ける以前よりボウルの音を利用してヒーリングに用いていた可能性も大きくそれ以上の何故?にはまだまだ分からないことばかりですがシンギングボウルという物の持つ不思議な力を感じざるを得ません。

 

 まさに世紀頃1300年前に作られた実物は奈良県、正倉院の宝物としての実物を今でも見る事が出来ます。

1950年10月中国人民解放軍は「西蔵和平解放」と称して、ダライラマ政権が実効支配していたチベットのカムド地方の西部に侵攻し、チャムドを占領。

チベットで生産されていた技術と思想はアルプスを越えて避難民や亡命者ととももにネパールに根付き更にダライラマと共にインドまで伝わっていくことになるのです。チベットの平和はダライラマと共にチベットから無くなりました。

ある意味シンギングボウルの音は平和への祈りを象徴しているのかも知れません。

歴史の詳細はともかく、いち早くシンギングボウルのヒーリングへの利用と発見はヨーロッパやアメリカに広がり徐々にではありますが、現在人々への浸透も広がりつつあるというところではないかと思います。

これは不思議な事ではありませんが、ネパールの若者たちはシンギングボウルをただの観光客相手のお土産品くらいにしか知らない人がたくさんいます。私共のスタッフも何を隠そう最初は「なにそれ」状態だったのは言うまでもありません。

今ではその技法はベトナムなど東南アジアにも広がりそれぞれに独自の様式を取り入れ始めたかに思えます。

かれこれシンギングボウルと出会ってからもうすぐ10年以上になりますが、いろいろと不思議なお話もお客様より何度もいただき、今更ながら感動したり驚くこともしばしばです。

何かのきっかけでこちらに来られてその不思議な体験をご自身でも体験されて頂ければ幸いです。

​店主敬白

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